塗装の基礎知識
ガルバリウム外壁とは?特徴やメリット・デメリット
近年、多くの家屋の外壁に利用されている素材として、ガルバリウム鋼板というものがあります。
ここでは、このガルバリウム鋼板の特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントについて紹介します。
ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、1972年にアメリカで開発された金属の素材です。現在では多くの建材メーカーに採用されていて、主に屋根材や外壁材として利用されています。
ガルバリウム鋼板は、金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキしたものです。
このガルバリウム鋼板は、耐用年数が長く、金属なのにサビにくいという特徴があり、多くの建物で使用されています。
現在ではガルバリウム鋼板の種類も多く、リーズナブルなものから、付加性能がある高額なものまで販売されています。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
ここでは、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットについて紹介します。
ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板のメリットとしては、
- 耐用年数が長い
- サビにくい
- 耐震性が高い
というものがあります。
ガルバリウム鋼板の建材は、耐用年数が長いという特徴があります。これは、他の外壁材と比較しても長くなっています。
ガルバリウム鋼板の耐用年数は、種類や環境により異なりますが、10〜15年程度となっています。また、塗装などでメンテナンスをすることで、耐用年数をさらに延ばすことが可能です。
ガルバリウム鋼板は金属の素材ですが、サビにくいという特徴があります。金属のデメリットとしてサビやすさがありますが、他の金属素材と比べても、かなりサビにくくなっています。
また、ガルバリウム鋼板は軽量であるため、耐震性にも優れています。
他にも、建物の外観を独特の雰囲気に演出することもメリットの1つです。ガルバリウム鋼板でも種類や色により印象が異なり、さまざまなイメージの外観にすることができます。
ガルバリウム鋼板のデメリット
ガルバリウム鋼板のデメリットとしては、
- サビないわけではない
- へこみやすい
- デザインのバリエーションが少ない
- 遮音性、断熱性が低い
というものがあります。
ガルバリウム鋼板のメリットのところでは、サビにくいと紹介しましたが、金属の素材ではるため、全くサビないわけではありません。
そのため、サビが発生しない建材と比較すると、サビが発生する可能性があることがデメリットになる場合があります。
ただ、ガルバリウム鋼板はサビにくい建材であるため、サビについて過度に心配する必要はありません。
ガルバリウム鋼板のデメリットとしては、へこみやすいというものがあります。
ガルバリウム鋼板は、フラットなデザインのものが多く、薄い建材です。そのため、衝撃に弱く、ものがぶつかると、その衝撃によりへこんでしまうことがあります。
もしへこみが気になる場合は、フラットではないデザインのものか、厚みがあるガルバリウム鋼板を使用しましょう。
ガルバリウム鋼板は、デザインのバリエーションが少ないのもデメリットです。
ガルバリウム鋼板は外観の雰囲気を独特なものに演出することができますが、デザインのバリエーションはあまりありません。
そのため、外観のデザインにこだわりたい方にとっては、物足りなく感じるかもしれません。
また、ガルバリウム鋼板は、断熱性と遮音性が低いというデメリットもあります。実際、他の建材と比較すると断熱性と遮音性が低い傾向がありますが、最近では断熱性と遮音性を改善した製品も販売されています。
ガルバリウム鋼板の費用相場と耐用年数
ここでは、ガルバリウム鋼板の費用の相場と、耐用年数について紹介します。
ガルバリウム鋼板の費用相場
外壁につかうガルバリウム鋼板の費用は、1平方メートルあたり4,300〜5,300円程度が目安です。
広さが30坪程度の住宅の外壁にガルバリウム鋼板を使用した場合の費用は、120〜270万円が相場となっています。
また、メンテナンスを行う場合の費用も同程度です。
ガルバリウム鋼板の耐用年数
ガルバリウム鋼板を外壁に使用した場合の耐用年数は、20〜25年程度あります。この耐用年数が、ガルバリウム鋼板の交換の目安となる期間です。
ただし、ガルバリウム鋼板は定期的にメンテナンスする必要があり、その期間は10〜15年に1度が目安です。
もしメンテナンスを行わない場合は、耐用年数が短くなってしまいます。
外壁用のガルバリウム鋼板の種類
ガルバリウム鋼板には、大きく分類すると「縦張り」と「横張り」の2種類あります。
この2つの主な違いは、サイディングの裏に敷いている下地材である胴縁の取り付け方と、デザイン性・防水性です。
縦張りのガルバリウム鋼板は、胴縁を横に取り付けますが、横張りの場合は、胴縁を縦に取り付けます。
また、横張りはデザイン性が高いという特徴があり、縦張りは雨が流れ落ちやすいため、防水性が高くなっています。
ガルバリウム鋼板の外壁が向いているケース
外壁には、さまざまな素材のものが使用されていますが、ガルバリウム鋼板を使用したほうがいいケースがあります。
まず挙げられるのが、外観をシックで格調高い印象にしたい場合です。ガルバリウム鋼板の外壁は、金属製であるため無機質な印象のものが多く、住宅を格調高い印象にしたい場合に最適です。
また、ガルバリウム鋼板は軽量な素材であるため、建物への負担を減らすことができます。
ガルバリウム鋼板の選び方のポイント
ガルバリウム鋼板には、数多くの種類があるため、どれを選べばいいか分からないことがあるかもしれません。
ここでは、ガルバリウム鋼板の選び方のポイントについて紹介します。
サンプルを確認する
ガルバリウム鋼板を選ぶ際には、必ずサンプルを確認するようにしましょう。ガルバリウム鋼板はカタログでも確認できますが、実際の色や素材感はカタログだけでは判断できません。
サンプルは業者に依頼すれば提供してもらうことができます。
サンプルを確認する際には、外で日光に当てて角度を変えながら確認し、実際に住宅の外壁に使った場合に、どのように見えるのかをイメージするようにしましょう。
色ごとの特徴も考慮する
ガルバリウム鋼板は、その色により特徴が異なります。
白や黒のガルバリウム鋼板を使うと、モダンでおしゃれな外観にすることができます。ただ、白の場合、汚れが目立つため注意しましょう。
汚れを目立ちにくくしたい場合は、シルバーのガルバリウム鋼板を使いましょう。
複数のメーカーの商品を比較する
現在、多くの建材メーカーからガルバリウム鋼板の製品が販売されています。
そのため、1つのメーカーだけでなく、複数のメーカーの製品をチェックして比較しましょう。
同じ色のガルバリウム鋼板であっても、メーカーによって質感が異なる場合があります。
ガルバリウム鋼板を外壁に使う場合の注意点
外壁にガルバリウム鋼板を使用する場合、いくつか注意点があります。
ここでは、この注意点について解説します。
施工実績が豊富な業者に依頼する
ガルバリウム鋼板は、他の建材と比較して、施工が難しい面があります。そのため、ガルバリウム鋼板についての知識や施工実績が豊富な業者に依頼するようにしましょう。
施工実績については、業者の公式サイトやパンフレットなどで確認できますし、複数の業者に相見積もりを取ることで比較するなどして確認しましょう。
錆びる前に施工をする
ガルバリウム鋼板は、サビにくいという特徴がありますが、全くサビないわけではありません。
もしサビが発生してしまうと、その上から塗装したとしてもサビが進行してしまい、建物の内部も傷めてしまう場合があります。
そのため、塗装はサビが発生する前に行いましょう。再塗装の時期は、10〜15年程度が目安です。
ガルバリウム外壁のメンテナンス方法
上述させて頂いた通り、ガルバリウム鋼板はサビにくい特徴はありますが、塗装のメンテナンスは欠かすことができません。付帯部の鉄部などと同様にサビ止め塗料が必要です。
そんな鉄部に欠かせないサビ止め塗料ですが、ハウストゥカラーでは必ず2液のサビ止め塗料をご提案させて頂いております。 1液と比べ防錆効果に優れ、耐久性にも優れているためです。
ロックペイントの「2液型サビカット」、またはエスケー化研の「マイルドボーセー」を使用しています。
春日井市にはガルバリウムの外壁を採用されたご住宅は多くありませんが、ハウストゥカラーでは屋根・外壁とガルバリウム鋼板の塗装工事が対応可能です。
▽ガルバリウム外壁の実際の施工事例▽
ガルバリウム鋼板の外壁の施工・メンテナンス方法
ここでは、ガルバリウム鋼板の施工・メンテナンスの方法について紹介します。
塗装(塗り替え)
メンテナンスとしては、既存の塗膜を剥がしてから再塗装を行います。
このメンテナンスは、ガルバリウム鋼板にサビが発生したり、塗装が剥げたりした場合に必要となります。
このメンテナンスは費用が安く、一般的な30坪程度の住宅の場合の費用は、60~100万円が目安です。
カバー工法(重ね張り)
カバー工法は、既存の外壁の上に新たに外壁を重ねて張るというメンテナンスです。
外壁の劣化の状態がひどく、塗装では補修が難しい場合に、このカバー工法を行います。ただ、劣化が建物の内側にまで進行している場合は、次に紹介する張り替えが必要です。
カバー工法の工事費は、一般的な30坪の住宅で、120〜240万円が目安です。
張り替え
張り替えは、既存の外壁を剥がしてから、新たに外壁を張り直すメンテナンスです。
建物の内部まで劣化が進行しているなど、カバー工法でも対応できない場合に行います。また、外壁のデザインを変更したい場合にも使用します。
張り替えは、メンテナンスの中でも費用が高く、一般的な30坪の住宅で160〜260万円が目安です。
自分で洗浄する
メンテナンスは、自分で行えるものもあります。
ガルバリウム鋼板はサビにくい特徴がありますが、それでもサビが発生することがあります。特に、外壁にコケができるとサビやすくなるため、外壁は定期的に自分で洗浄しましょう。
外壁の洗浄の方法としては、柔らかい布やスポンジを水で湿らせ、汚れがある部分を優しくこすります。
もし水だけでは汚れが落ちない場合は、外壁専用の洗剤や、食器洗い用の中性洗剤を使いましょう。高圧洗浄機は汚れがよく落ちますが、ガルバリウム鋼板が傷つく恐れがあるため、使用しないようにしましょう。
また、ガルバリウム鋼板に傷がつくと、そこからサビが発生するため、強くこすらないように洗浄しましょう。
もし、自分では外壁の汚れが落とせない場合は、業者に洗浄を依頼してみてください。
まとめ
ここまで、ガルバリウム鋼板の特徴とメリット・デメリット、選び方のポイントなどについて解説しました。
ガルバリウム鋼板は金属の素材ですが、サビにくく耐用年数が長いため、近年多く使われています。
メリットには、サビにくい、耐用年数が長い、耐震性が高いという点があり、デメリットとしては、へこみやすい、デザインのバリエーションが少ない、断熱性・遮音性が低い、という点があります。
ガルバリウム鋼板は耐用年数が長いのが特徴ですが、定期的なメンテナンスが必要です。また、汚れがサビの原因となるため、自分で洗浄することも必要です。
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